不当解雇立証の要件
不当解雇された場合に、不当解雇を立証しうる要件や証拠は何でしょうか?
まず契約書。しかし、実際、給与の額面の書いていない会社があります。身近な友人が、そうしたIT系の会社に勤めていて、あるとき給与の支給額が下がりました。事前の通告はまったくなく、給与明細が配布されているにもかかわらず、誰も名乗りをあげませんでした。
しかし、同僚に「給与額がおかしくないか?」と尋ねると、おかしいと気付いた者だけで瞬く間に5人集まりました。そこで上司と交渉したわけですが、一喝されて大半の同僚がヘコんでしまいました。
「どうも勘違いだったかもしれません。はは…」というわけです。しかし、そこで引き下がるようなわたしの友人ではありません。強弁に主張したのです。
その甲斐もあって、経営状態が苦しい、給料の支払いを1ヶ月待ってくれという文言を上司の口から引き出しました。
薄々は気付いていたそうです。それから、給与額を3割カット、支払いはボーナスでというように、誰が決めたのか分からないまま、おおっぴらにおかしくなっていきました。にも関わらず、社長の左右には、月収80万円の局がいるのです。お察しの通り、彼女たちは仕事なんてからっきしできません。
このあたりまで来ると、ある種の宗教色がかった雰囲気に職場なっており、社長には服従、給料の遅延が起きても文句も言わないという状態です。人生設計を自分で考えるとか、プライドとか、危機意識とか、ファイティングスピリツツとか、まるで感じられない同僚を見限り、辞職へと至ったという話です。
不当解雇を許さないための参考マニュアル
彼の最終局面は、1度も使ったことのない有給を使用しての半ゼネスト状態。「オレはカネでしか動かん」と公言していたとのことです。会社が苦しいなら、使えない連中に支払いをするな、解雇しろ、というわけです。絶対に、「一身上の都合で」の文言を書かない旨を宣言し、数ヶ月に及ぶ戦いを演じた、とのことでした。
あなたの身分が正社員であれ、派遣社員であれ、入社したら契約書を確認してください。目を皿のようにして不備がないか確認します。給与明細も毎月、確認しましょう。給与の遅延は、不当解雇の前触れだと判断して差し支えありませんから。このような点を押えておけば、あとあと、生きてくることになります。
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